最後のプログラム
書痙を克服するページ
<最初の訓練>
診察の時には、先生の前で字を書きます。ずっと見てるからねと言われながら、
字を書きます。
紙コップに水を注いで、それを持つ練習なんかもしました・・
やはり最初は、手が震えてしまいましたが、
先生は、どんな症状なのか見てみないと治しようがないからね、
と言っておられました。
なるほど、確かにそうです。
症状を一通り見てもらって、来週までの宿題をもらいました。
誰かが見ている場所で、わざと手を震えさせて文字を書いてくる。
というものでした、先生のブログにも書かれていた事です。
実際に克復した私から、この訓練についてアドバイスです。
この方法に疑問があっても、それで問題ないです。
こんな事で治るのか?という風に怪しんで考えながらでもいいです。
とにかく、「心」と「体」に、この体験を広げていく事が大事です。
<本当に誰も見ていないんだ>
まず先生のアドバイスで始めたのが、
定期券売り場で住所や氏名を震えながら書く事です。
たまに横に人がくると意識してしまい、文字を書く手がとまります。
この時はまだ、震えている自分を見られてしまう事が怖かったんだどと思います。
最初はそれでいいです。
何度も行って、申請書を書くのに買わないので、ちょっと怪しい人になってました。
さらに、定期券の申込用紙を何枚か拝借して、練習に使わせてもらいました。
他には、銀行にある口座作成用の用紙も使わせてもらいました。
(鉄道会社の方、銀行の方、すいません。いずれ御恩をかえせたらと思ってます。)
で、その拝借した書類を、満員電車の中で震えて書く練習をしました。
(これは、私のオリジナルの方法です。)
自分は座っていて、目の前や隣にだれかがいる状態で、ぶるぶると手を震わせて書きます。
雑誌を膝に置いて、その上で書いてました。
最初は、周りの目がどうしても気になって、震えさせる事ができませんでした。
ですが、何度か挑戦して、震える事ができるようになりました。(・・・?あれ!?)
周りから見ると、ちょっと心配になってしまう状況だとは思うのですが、
本当に誰も気にもしません。無視です。
誰も私の書く字も、手元も見てません。
これはぜひ実践してみてください。書痙克服の第一歩はここかもしれません。


<すべての機会を使って>
少しづづ人前で字を書く機会をふやしていく事にしました。
これならできるかなと思う事からです。
これは人によって違うので、自分にあったものから試していってください。
①ファミリーレストランでご案内リストに書く。(難易度B)
けっこう大きな場所に書く事や、カタカナでも何でもいいので、
私としては敷居が低いです。
②飲食店のアンケート(難易度B)
大手のラーメン屋とか、カレー屋などに行くと、机にアンケートが置かれています。
これに、わざと震えながらとか、普通に書いたりとかします。
いざとなったら、渡さなければいいので、これも敷居が低いです。
③文房具店での試し書き(難易度C)
あまり近くに人がこない事が多いので、最も簡単かも。
④病院をフル活用する。(難易度B)
診察の時に、先生にお願いして、
事務の方をを呼んでもらえないかとお願いしました。
先生はすぐに事務の方を呼んでくれました。
その事務の方が見ている前で、字を書きます。
わざと震えてみたり、がんばって普通に書いたりします。
やはり、先生が見ているよりも震えやすいです。
でも、ここなら震えても恥ずかしくありません。
ここは、書痙を治してくれる病院ですから。
⑤さらに病院をフル活用(難易度A)
今度は先生にお願いして、受付の所で字を書いていいかとお願いしました。
先生はすぐに許可をしてくださり、診察が終わった後、
いくらでも書いていいよと言ってくれました。
他の患者さんが来たりする場所なので、かなり良い練習になります。
ここでも、わざと震えて書きます。
でも、ここなら震えても恥ずかしくありません。
ここは、私と同じような悩みをもった人が来る病院ですから。
とにかく、人前で文字を書く機会を増やしていきました。
自分でハードルを作って、それを超えていく事を繰り返します。
とにかくこういう機会を増やしてみてください。
この段階は絶対に必要だと思います。
これを繰り返す事で、あなたの、体(脳?)が、
書痙という状態異常の治療を開始しています。
いつ効果が出るのか?それは自分にはわかりません。
現在60%修正できました・・・とか判ればいいのですが・・・。
私の場合は半年でした。
25年のキャリアがある私で半年なので、
もっと早く克復できる人も多いかと思います。
<カミングアウト>
何度か先生の診察をうけた時に、
書痙だという事を会社に人に言ってみなさい。
とのアドバイスをうけました。
今までほとんど他人に書痙である事を話した事がなく、
どちらかというと隠そうとしていた私には、本当に勇気のいる事でした。
ですが、家族の為、自分の為に、ここは恥ずかしがってられないと思い、
上司に少し時間をもらって、カミングアウトしました。
上司は、大変だったとなと言ってくれました。
そして、私が書類にサインをする時に前にいる可能性のある人全員に、
私が書痙である事を伝えてくださいました。
それからは、サインが必要な書類があった時は、
この書類を渡すので、書いたらもってきてくださいと言ってもらえるようになり、
毎日のプレッシャーから解放されました。
この時の上司は、本当に良い人でしたから、私は告白できたのですが、
そうでない人もいると思います、
その際は、家族や友人に告白すれば、かなり気持ちが楽になると思います。
この事は、書痙から逃げているだけ・・・と思うかもしれませんが、
会社の人に知ってもらってから、気持ちがすごく落ち着きました。
落ち着くと、書痙の自分を冷静に見る事ができたりします。
もし、できるなら、ぜひカミングアウトしてみてください。
カミングアウトできたという自分自身の自己評価もアップしますよ。
<他の人の字もたいした事ない!?>
ここまでの事をやっていれば、あとはそのタイミングがくるのを待つだけです。
いつかきます、焦らないでください。
「克復への道」でも書きましたが。最初の1つがくれば、後は連続できます。
そこでは書かなかったのですが、心がけていた事があります。
他の人が書いたサインをよく見るようにしていました。
さほど綺麗でない人や、ギリギリ読める程度の人もいます。
でも、それでも問題ないのです。
<最終プログラム>
私の結論。それは、
文字は読めれば十分だという事。
あなたは書痙です、うまい字を書くなんで贅沢はしてはいけません。
おそらくあなたは、人の目線がなければ、読める字を書けるはずです。
ですが、人前で文字を書く時は、自分のいつもの字よりも、
少しだけうまく書こうとしているのです。
その、ほんの少しうまく書こうというチャレンジによって、
あたたはいつもと違う書き方をしてしまい、力が入ってしまう。
そして震えてしまう。
人間として、手の構造には違いがあると思います。
なめらかに手先を動かせる人、そうでない人。
あなたは、そうでない人だったんです。なめらに字を書ける構造になってないんです、
人の能力には差があるのです、字はうまくても、他の事ができない人はいっぱいいます。
その事を理解して、その手で一番書きやすい字を書いてください。
それが下手でもかまいません。
字を書いている時に「あっ!失敗した!と思って、
ちょっと字を訂正する事はありませか。
それもやめましょう。
自分の書く普通の字を認めてあげてください。
読めるのならそれで充分です。
緊張した場で、普段の字より少し汚くなるのは、当たり前です。
国のトップの人だって、テレビに出てる人だって緊張したら震えます。
そうこうしているうちに・・・
「逆に、どうやったら震えれるかわからない。」
という状態に、いつの間にかなっています。
この時が、書痙を克服できた時です。
なかな言葉にするの難しいのですが、
これが私にできる精いっぱいのアドバイスです。
<最後に>
先日、ファミレスのスープバーで、カップに熱いスープを注いで、
片手でひょいと持てました。
何かするたびに、手が震えないか心配するフローが私の中から消えてしまいました。
書痙がなくなると、今までの反動で、なんでもできる気もちになります。
このページを作成したのも、そういう前向きな気持ちからです。
このページを読んで、書痙を克服できた方、ぜひその過程を教えてください。
この部分が理解できないとか、具体的どうすればいいのなどの質問あれば、メールください。
できるだけお答えできたらと思っています。
では、あなたが書痙を克服できるように、心から祈っております。